大部屋に入院の患者さんにとっての会話のメリット5選【コミュニケーションのとりかた】

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kazuki-ONEMasterです。

 これから数週間、数か月の入院予定の患者さんや、入院生活が始まった患者さんで大部屋に入室の場合、他の患者さんとのコミュニケーションをどうしようかお悩みの患者さんもいらっしゃるかと思います。

「挨拶はするけど、他にも声をかけるべきか?」

「何て声をかけると会話しやすいか?」

「どんなタイミングだと迷惑にならないか?」

といったお悩みに、のべ1年以上入院している現患者がお答えします。

 今回の記事は、他の患者さんと会話をする(コミュニケーションをとる)ことで発生するメリットを紹介します。

 まず、メリットの解説、

・時間(場所)を譲ってもらえる

・わからないことを教えてもらえる

・モチベーションが上がる

・知見を得る

・グレーな事ができる

この5つに加えて、具体的な声のかけかたとして、タイミングと会話の内容もお伝えします。

 大部屋に入院し、他の患者さんと会話する必要があるかと言えば、必ずしも必要ではありません。しかし、得られるものはあります。

 患者さんとはいえ、入院していなければ普通の社会人の方がほとんどです。会話をすることで自分の成長に繋がるヒントを得たり、ビジネスチャンスを手にする可能性だってあります。

 入院生活としても、快適に過ごせるきっかけになりますので、患者さん同士でコミュニケーションをとることをおすすめします。

 おまけですが、看護師さんからの好感度を上げたい場合も、他の患者さんと会話できることで良い条件が揃います。看護師さんからの好感度については別で紹介します。まずは患者さん同士の会話が自然にできるようになりましょう。

 自己紹介です。

 筆者は、2018年10月頃(当時35歳)、急性前骨髄急性白血病を発症し入院しました。期間としては、通常の治療(入院)を半年間行って無事退院(2018/10/17~2019/04/17)。その約半年後に再発を確認し、自家移植、放射線治療まで1年ほど入院生活を送り、現在は治療を終え退院しています。(2019/12/03~2020/12/30)

大部屋に入院の患者さんにとっての会話のメリット5選【コミュニケーションのとりかた】

コミュニケーション、イメージ

 この記事は、私が以前noteに投稿した記事が原案です。

時間(場所)を譲ってもらえる

 時間(場所)を譲ってもらえることで自分が助かることはありますが、相手にとっても譲ったほうが都合が良い場合もあります。

 ちなみに、例えばどんな時間(場所)かと言うと、洗面所、シャワー室、洗濯機・乾燥機などです。自分が希望する時間とダブってしまうことはあります。

 もちろん、譲られるだけではなく自分が譲るべき時もありますが、そういう時は気持ち良く譲ってみましょう。心理学になりますが、人には返報性の法則というものがありますので、何かの時に自分に返ってくることもあります。

 些細な事であり、気にする人・気にしない人で考え方に違いはありますが、気にする人にとっては連日の入院生活のストレスの原因は些細な事の積み重ねだったりします。ひと声かける・かけてもらうだけでも生活感は変わります。

 普段、会話をしているだけでちょっとした譲り合いは自然にできますし、さらにお互いがwin‐winになるのであれば間違いなくメリットと言えます。

わからないことを教えてもらえる

 看護師さんがわざわざ教えてくれないような病棟の対応(病院からもらえる物や借りられる物など)のような、その病院の入院患者だからこそ知っているような事を教えてもらえたりします。

 また、金銭的な手続きのことなども相談室だけではなく、実際に経験のある患者さんから聞いてみると、ポイントがわかりやすかったり、失敗談などから失敗しない方法を教えてもらえることもあります

 例えば、障害年金の申請などは書類が多く複雑ですが、すでに受給している患者さんから書き方など教えてもらえると、見落としやすいところなども教えてもらうことができます。

モチベーションが上がる

 入院中は心配事も多く、感情がネガティブになりやすいです。ネガティブな感情のままでいると行動力も無くなり、せっかくの時間を無駄にしてしまいます。

 モチベーションが上がると言っても、ただ会話をして元気になるというわけではありません。他の患者さんとの会話の端々から、自身の行動のヒントを得てモチベーションが上がるということです。自然とやる気が湧くこともあるものです。

 例えば、治療についての理解や取り組み、リハビリ、仕事、趣味のことなど、他の患者さんが入院中に取り組んでいる内容を聞くことで病気への理解が深まったり、自分自身が何かに取り組もうというやる気にも繋がります。

知見を得る

 冒頭に記述してしまいましたが、患者さんの多くは、患者・病人であると同時に社会人です。中には、経営者の方や、十数年・数十年のキャリアを持つベテランの方など、経歴は様々です。

 会話をすることで、自分にとって有益な情報を得たり、勉強になることも多くあります。場合によっては、こういったところにビジネスチャンスが転がっている可能性もありますので、メリットとしては十分すぎると言えます。

グレーな事ができる

 病院側としては嬉しくない内容にもなりますが、簡単に言うと患者同士で組んで、ちょっとしたズルができたりします。

 シャワー室の使い方と病室の使い方の具体例で説明します。

・シャワー室

 シャワー室の利用について、ほとんどの病院では決められた時間(枠)での利用になるかと思います。普段から会話をしている患者さんと続きの時間(枠)で利用する場合、時間をオーバーして譲り合うこともできます。

 治療中は満足に体が動かせない場合が多く、数分でも余裕があると助かるものです。

・病室

 大部屋の病室内では基本的にテレビやパソコンはイヤホンを使わなければなりませんし、携帯電話の通話もNG、音出し厳禁です。

 しかし、相部屋の患者さんがOKであれば、テレビやゲームの音出し、携帯電話での通話も大丈夫にできる場合が多いです。また、消灯後にすぐに電気を消すかなどもちょっとした会話の中で話し合えます。

 仮に明確な合意がなくても普段から会話をする関係でしたら、音や照明などに目くじらを立てることもなくなり、大きなトラブルになることも少なくなります。

 逆に、会話など全く無い状態でテレビの音を出したり電話したり、消灯後もベッドまわりの照明をつけっぱなしにしているとトラブルになる場合があります。電話などの音や照明については、私が実際に耳にした事例や目の当たりにしたものもあります。

 自分と他の患者さんの生活感や考え方は違うので、ちょっとしたことでもストレスになったりトラブルの原因にもなります。普段から会話をすることでトラブル回避かつ、快適に生活できるのならメリットの一つであると言えます。

 ここまで、会話のメリット5つを紹介してきました。次に、声をかけるタイミングと会話の内容を具体的に解説していきます。

具体的な声のかけかた

コミュニケーション、イメージ

タイミング

 極端な言い方ですが、入院中に自分が声をかけられても良いタイミングを考えていると良いかもしれません。

 とはいえ、それは実際に入院してみないとわからない事なので、会話をするきっかけをつくりやすいタイミングとして、

・起床後、最初にすれ違うとき

・食事中、食事の直後

・バイタルチェック(検温)中

この3つを解説していきます。

・起床後、最初にすれ違うとき

 『おはようございます』のあいさつに続けて、『昨日は体調悪そうでしたが、大丈夫ですか?』とか、『今日は何か検査ありますか?』など声をかければ普通に答えてくれます。

 さらにスケジュールを聞いておくと、前述の譲るにも繋がります。

 自身も患者であり精神的にも体調的にも辛いところですが、そんな時にgiveできる人は患者にも看護師にもモテます。もちろん、自身の治療に差し支えない程度に無理なくですが…。

・食事中、食事の直後

 普段、仕事や何かの作業をしている患者さんでも、食事中は中断している場合が多いので声をかけやすいです。

 内容としても、病院食のことなどで会話を盛り上げやすいです。お膳を下げるときに顔を合わせるようなら、その時も声をかけやすいタイミングになります。

 具体的な会話の内容としては、『全部食べましたか?』とか、『量が足りないですね』など無難なことから会話を広げられます。

・バイタルチェック(検温)中

 看護師さんの反応にもよりますが、バイタルチェック(検温)の時は、他の患者さんにも看護師さんにも話を振りやすいです。

 もちろん、病状についてのやり取りの邪魔や、看護師さんの業務をストップさせてしまうのはダメですが、私の経験上、このタイミングはトークを盛り上げやすいです。

 特に自分のバイタルチェックの時でしたら、とりあえず他の患者さんの邪魔にはなりませんので、看護師さんや他の患者さんにも振りながらの会話をしやすいです。

会話の内容

 先ほどのタイミングの部分でも例をあげていますが、他に会話を広げやすい内容をあげてみます。

・病名(病状)

・職業、経歴

・出身地や住んでいる地域

 この3つは快く答えてくれる事が多く、会話を広げやすいです。簡単に説明していきます。

・病名(病状)

 自分と同じ病気の患者さんがいれば、有益な情報を提供してくれる可能性もありますし、自分が情報提供するときもあります。

 他の患者さんの病名(病状)が自分と違う場合でも、参考になることはけっこうあります。例えば、抗がん剤の副作用の吐き気や脱毛は似通っています。もちろん、個人差は大いにありますし抗がん剤の種類・副作用は様々なので必ずとは言えません。ですが、他の患者さんから聞いてわかることもあるので、会話を広げながらいろいろ聞いてみましょう。

 また、人には何かを教えたいという性質がありますので、聞く(聴く)という行動で相手からの好感度も上がりますし、心理学でいう自己開示にも繋がりさらに効果的です。

・職業、経歴

 職業、経歴などについての会話は、普通と言えば普通の会話ですが、何かしらプラスになる可能性はあるでしょう。メリットとして紹介した通り、ビジネスチャンスが転がっている可能性も大いに考えられます。

 例えば、HTMLやPHPのプログラミングスキルがある患者さんが経営者の方と相部屋になった場合など、サイト作成を提案してみるとか、ありだと思います。

・出身地や住んでいる地域

 この質問も、嫌がられることなくあっさり答えてもらえる場合がほとんどです。

 出身地や住んでいる地域が同じなら、一気に話が弾みますし、近い場合でも何かと話題はあります。全く違う場所という場合でも、聞く(聴く)姿勢があれば会話は成り立ちます。

 自己開示としての心理効果も期待できますので、患者同士の会話の入り口としてはおすすめの話題です。

さいごに

 今回、大部屋に入院の患者さんへ 会話のメリット5選 コミュニケーションのとりかたとして記事を作成しました。

 例にあげた言葉は無難なものばかりでしたが、ほとんどの患者さんはマンガやアニメ、お笑いにも理解があり、表現、冗談、ボケ、ツッコミなどには寛大に、また快く反応してくれます。

 もし、言い過ぎた、やりすぎたと思うことがあれば、後でひと言フォローを入れることで理解は得られます。患者さんたちは、『自分は病気だ』と思いながらも、心のどこかで『まわりの患者さんもそうだ』という思いは必ずありますから。

 また、記事の内容は一見すると面倒に感じるかもしれませんが、私が入院中に関わってきた患者さんで会社経営の方、自営業の方、同じ病気の方などは、記事で紹介した行動などは自然にやっていました。そして、全て私自身の経験でもあります。

 他にも、誕生日にお菓子をあげたりもらったり、一時退院からの再入院の際にちょっとしたおみやげ(差し入れ)を持ってきたり、意外と楽しいものです。

 そして、看護師さんは患者さんのそういうところを見て、患者さんの人間味を理解してくれたりもしますので、本気で看護師さんからの好感度を上げたい患者さんも記事の内容を実践してみてください。

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