入院直後の手技について 画像と併せて解説します【白血病・悪性リンパ腫など】

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入院直後の手技について 画像と併せて解説します【白血病・悪性リンパ腫など】

kazuki-ONEMasterです。

 白血病や悪性リンパ腫を疑われて入院した場合、入院直後にどんな手技を行われるか心配かと思います。

 一般的な内容と私が入院直後に必要になった手技の内容を紹介していきます。

 手技の説明の際の書類が残っているもので、掲載できるものはアップします。

 手技の痛みは麻酔以外に対策はありませんが、どんな痛みがあるのか?どこが痛いか?など理解していると、「案外痛くなかった」となる方もいらっしゃると思いますので、患者視点で解説していきます。

自己紹介です。

 筆者は、2018年10月頃(当時35歳)、急性前骨髄急性白血病を発症し入院しました。期間としては、通常の治療(入院)を半年間行って無事退院(2018/10/17~2019/04/17)。その約半年後に再発を確認し、自家移植、放射線治療まで1年ほど入院生活を送り、現在は治療を終え退院しています。(2019/12/03~2020/12/30)

入院直後の手技について 画像と併せて解説します【白血病・悪性リンパ腫など】

 この記事は、私が以前noteに投稿していたものが原案です。

骨髄穿刺(マルク)

 白血病、悪性リンパ腫の患者さんの多くは、入院直後に骨髄穿刺(マルク)を行います。

 早速、画像です。

手技説明
骨髄穿刺(マルク)説明

 画像の説明の通りですが、ひざを抱え込んで横になります。

 まず、局所麻酔から慎重に行ってくれる場合がほとんどなので、激痛を伴うことはほとんどありません。痛い場合は麻酔を追加してもらえます。遠慮なく追加をお願いしましょう。

 ただ、局所麻酔をしても効かない(効きにくい)ところはあります。それが本番の針が骨髄に入りこむ時で、グリグリと押されます。痛いです。

 本番の針が骨髄に入ると、骨髄液を引き抜きます。骨髄穿刺(マルク)で一番痛いのはここだと思います。言葉にするなら、腰のあたりを体内から強く引っ張られるといった感じで、不快な痛みです。

 参考までに私の場合は、引き抜く時の痛みは2秒程度を4回ぐらいが多かったです。その時の状況に応じて、引き抜く秒数や回数は変動あります。私は10回以上やっていますが、ほとんど、2秒を4回というパターンが多かったです。(もっと多い時もありましたが)

CVカテーテル挿入

 首、胸のあたりから挿入する埋め込みのポートの場合は放射線科などで局所麻酔を使っての手術となります。

 私は今のところ、足の付け根(鼠径部)から大腿静脈に挿入するカテーテルしか経験がないので、そちらの解説をします。

 あまりきれいではありませんが、実際の画像です。私が2020/07/19から大量シタラビン療法を行った際のものです。右の鼠径部で、ボクサーパンツをグッと上げてる状態です。

カテーテル挿入
CVカテーテル

 こちらは、手技としてはエコーで確認し、局所麻酔、カテーテル挿入、縫って固定となります。レントゲン写真確認後、問題なければ使用開始です。

 まず始める前に、下半身は下着まで脱がなければなりません。中心部は何かでおさえるだけです。

 そして、挿入するカテーテルですが、私の目視では細いストローぐらいの太さで30~40㎝ほどの長さでした。(もちろん、柔軟性のあるものです)

 局所麻酔については一瞬チクッとする程度ですが。血管には麻酔が利きにくいので、CVカテーテルが血管に入りこむ時は少し痛いです。

 固定で縫う際は、麻酔が効いているか確認してくれますので、痛みは無く終わります。ちなみに抜糸(ばついと)、CVカテーテル抜去については、痛みを伴うことはほとんどありません。

 病院の方針によって、挿入する場所に違いがあり、首のあたりからカテーテルを挿入している病院も多くあります。

ルート確保(インサイト挿入)

 私が入院している病院ではインサイトという名称のものを使ってます。

インサイト
ルート

 針を刺すので、当然、刺す瞬間は痛いです。

 しっかり血管に入っていると、その後は痛みません。挿入時に血管から外れると、チクチクというよりはグリグリといった感じの痛みがあります。

 私は、もう何十回と差し替えをしてきました。うまくいく時は、針を血管まで挿入している時だけが痛いぐらいで、自分の体調や看護師さんのウデ次第では、ほとんど痛みを感じることなく終わる時もあります。ちなみに、一概には言えませんが、針を挿入し終わるまでずっと痛いようなら、痛いと言ったほうがいいかもしれません。血管から外れてる可能性があります。

 また、今までに2回、手の甲までビリッとしびれた事があります。異常を感じたときは速やかに看護師さんに伝えましょう。

 看護師さんから説明があると思いますが、挿入後(ルート確保後)の点滴や注射の際は、患者自身も気を付けなければなりません。

 ルートから点滴、注射を行う際に、針先に痛み、腫れがあった場合は漏れている可能性もあるので、皮膚に問題が起きる前に止めなければなりませんし、投与する薬剤の影響でアレルギー反応で皮疹(発疹)が出たり、呼吸困難になった場合も速やかに看護師さんに報告してください。

 私は点滴で、漏れ、皮疹、呼吸困難の症状を経験した事があります。他にも、メトクロプラミド(またはプリンペラン)という吐き気止めの注射で、精神的におかしくなった事もあります。些細なことでも、変化があったときは看護師さんに相談してみましょう。

尿道カテーテル

 脳出血している、または、引き起こす可能性がある患者さんはベッド上安静のため、尿道カテーテルを挿入します。こちらは画像ありません。

 先端は丸みのある形です。管を見ると、普通か、少し太めのストローぐらいの太さです。

 挿入時、抜去時は激痛を覚悟してください。素材は違いますが、ストローぐらいの太さのものを尿道に入れるわけですから、想像を絶する痛みになるかと思います。挿入後は特に痛みはありません。挿入は2~3秒程度で終わった記憶があります。抜去時も同様です。

 挿入が終われば、尿は自然にパックに流れていきます。通常の入院生活であれば、痛みを伴うようなことは無いと思います。

 余談ですが、私の場合、入院時には脳出血していたので、初日から絶食とベッド上安静になりました。期間は12日間でした。この状態ですと、大便については、寝たまま排便してとってもらうか、ポータブルの便器をベッドの目の前に用意してもらい、排便するかたちになります。

 しかも、抗がん剤を投与すると数日で下痢になる場合が多いです。1日に何度もポータブルの便器を持ってきてもらって、病室でするのは苦痛でした。

 こういったものを使わずに済むようにするためには、早期発見、早期治療できることが重要になってきます。

腰椎穿刺(ルンバール)、抗がん剤髄腔内投与

 こちらは、初回の入院直後にはあまりやらないかと思いますが、紹介しておきます。

 参考までに、私の場合ですが、通常の急性前骨髄急性白血病の治療(約半年の間)には地固め療法2回目終了後の1回のみ。

 再発後はクール毎(再入院のたび)に行っています。

手技説明
腰椎穿刺(ルンバール)

 脳から腰にかけて髄液というものがあります。(脳を保護している液体です)

 その髄液を検査用に抜き、抜いた分(量)の抗がん剤を投与(髄腔内投与)します。

 局所麻酔に始まり、本番の針を刺します。髄液を搾取したら、その針のまま抗がん剤を投与を行います。

 手技の痛みとしては、局所麻酔のチクチクぐらいですが、針を挿入する際に下半身がしびれる(ビリっとくる)患者さんもいるそうです。神経に触れてしまうことが原因ですが、先生は患者さんの様子を確認しながら慎重に手技を進めてくれますので、異常があったら伝えましょう。

 そして、腰椎穿刺(ルンバール)については、検査後の体調変化も重要で、頭痛を引き起こすことがあります。

 原因としては、髄液が減り、髄圧が変わることで脳に干渉し頭痛になります。髄液を抜いた分、抗がん剤を投与しても髄液が体に循環していく過程で髄圧が不足するそうです。

 頭痛が続く期間はバラバラです。全く頭が痛くならない時もあれば3週間~1か月、頭痛が続く患者さんもいます。私も、なんともない時もあれば、最大では3週間続いたこともあります。

 この頭痛の対策は、水分を多く摂取して安静にすることだけです。鎮痛剤はあまり効かない場合が多いので、頭痛を引き起こしてしまうと本当に辛いです。脳が干渉していますので、頭痛から吐き気に繋がる場合もあります。

 私が最初に頭痛を引き起こした時には、横になる(腰から頭まで水平にする)と、痛みがスッと消えたりしましたが、頭を起こした途端、痛くなる状態でした。もちろん、毎回そうではありません。

 また、中枢神経の検査に問題があるとルンバールを頻回に行う場合があります。

さいごに

 白血病で入院の場合、まずは、骨髄穿刺(マルク)、CVカテーテル挿入、ルート確保はほぼ確実に必要になります。

 そして、場合によっては尿道カテーテル。

 状況に応じて腰椎穿刺(ルンバール)、抗がん剤髄腔内投与というところが大きな検査となります。

 早期発見、早期治療ができれば、負担は減っていきます。気になる症状を抱えている方がいらっしゃいましたら、速やかに受診しましょう。

気になる症状がある方は、こちらの記事もご覧ください。

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